2016年6月27日月曜日

海外在住者が帰国せずにアポスティーユを代理人に申請してもらう方法

メキシコで学生ビザから労働ビザへの切り替える


今回お伝えする情報はかなり個人的な事例なので、ドンピシャで参考になるケースは少ないかもしれません。
それでも、部分的には参考になる方がいるんじゃないかなあと期待しての情報提供です。


私達は1年間の学生ビザでメキシコに入国しました。
そしてその間に就職活動をして無事現地採用。そのまま帰国せずに働き出すことになったので、ビザの切り替えのために必要な書類を日本から取り寄せることになりました。


ちなみに私たち夫婦のケースは、まず私の労働ビザを発行、その後妻は付帯ビザを発行してもらう、というケースです。
今現在ビザはまだ発行されていないのですが、書類を集めるだけでも結構骨が折れたので一旦まとめておきます。


箸休め



必要書類


私たちのビザの切り替えに必要な書類で、日本から取り寄せないといけなかったものは以下の3点。


①大学の卒業証明書
②資格
③戸籍謄本 


これに合わせて現在所持している、在留許可書、パスポートを提出します。
①、②が労働ビザの申請時に必要な書類で、③が付帯ビザの申請時に提出する書類です。
①〜③の書類にはアポスティーユが必要となります。






アポスティーユとは


アポスティーユって聞いた事ありますか?
無いですよね。
私も初めて知ったシステムだったのですが、スーパー複雑でした。
個人でも申請できるのですが、まあまあめんどくさいです。
代理で動いてくれる人が日本にいない場合は、必要経費プラス10,000円程度費用がかかりますが(英訳も依頼すればプラス8,000円)、行政書士に代行を頼む事もできます。
私は親にお願いしました。めんどくさい事を引き受けてくれた親には感謝です。


アポスティーユ (Apostille) とは、「外国公文書の認証を不要とする条約」(ハーグ条約)が定めているもので、駐日領事による認証に代わり公文書に外務省、公証人役場等が実施する付箋による証明のこと。 公印確認と異なり、公文書に直接押印せず付箋を付与する。       ーWikipediaより


要するに、大学の卒業証明書や各種資格は日本語で書かれているので、外国の機関に対しては効力がありません。そのため外務省のハンコをつける事でお墨付きをもらう、というシステムです。






遠隔で書類を揃える


さて、まずは各書類を遠隔で揃えます。


①大学の卒業証明書
これは簡単。大学のホームページにアクセスして卒業証明の発行を依頼するだけ。
私の大学は英文での発行も同料金(300円)で発行してくれました。
郵送先を国内で動いてくれる家族、友達の住所に設定しましょう。


②各種資格・教員免許
各種資格はケースバイケースですが、私の場合は教員免許状。
免許状原本をメキシコのイミグレーションに提出して無くなってしまっては困るため、その代わりとなる証明書を取り寄せます。
代わりの書類の正式名称は「教育職員免許状授与証明書」


自分の持ってる免許状を発行している教育委員会に問い合わせしました。
電話でその旨を伝えると、とても丁寧でスムーズな対応。
日本のサービスを久々に体感し、メキシコでのやり取りに慣れてきている身としては感動ものでした。


申請はホームページから可能ですが、免許状番号、授与年月日など、原本を見なくては思い出せない内容を記入することになるので、大事な書類はきちんとまとめてから外国に行くようにしないと!と、また一つ勉強になりました。


③戸籍謄本
戸籍謄本は夫婦関係を証明するために必要です。親なら委任状はいりません。
本籍地の区役所で発行してもらいました。
私たちは結婚した時点で海外に出る事を考えていたので、こういう時のために本籍地を実家にしておきました(妻が)。偉いなあ…mia。助かりました。


本籍地ってどこでも選べますが、ノリで富士山なんかにしないようにしましょうね。



箸休め 2




外務省に郵送でアポスティーユの発行依頼


ようやく書類がそろったら、まとめて外務省に郵送。
すると二日後、外務省から気だるい声で電話がかかってきました。
話を聞くと、大学の卒業証明は民間機関の発行した書類なので、公証役場へ行く必要があると。


”書いてありますよねホームページに。見たらわかるでしょ?”
という雰囲気で受け取れない事を伝えられました。


…いやいや、そんな事言われても全然簡単な作業じゃないし、ホームページ見にくいし、初めてのアポスティーユなのにその態度はありえへんやろ!


と心の中で思いながら、精一杯穏やかな声で詳しく公証役場での申請方法を聞きます。
でも結局管轄じゃないとの事で教えてくれませんでした。


その後も何度か質問したり確認したりで電話しましたが、外務省にアポスティーユの担当者は二人いるようで、一人はいい人で一人が気だるい人でした。






公証役場へ


続いては、気だるい人に言われた通りに公証役場へ。
大学の卒業証明のように国の発行していない書類は私文書として扱われます。
私文書を公的な書類にするためには公証役場で公証人に認証してもらう事で、晴れて公的な書類となります。


私文書を認証してもらう場合、本人は海外で代理人は親というケースで必要なものは以下の3点。
①宣誓書(DECLARATION)
②認印
③代理人の本人確認書類(免許書、パスポート、実印登録のどれか)


これを代理人に持参してもらい公証役場へ赴いていただきます。
ここでめんどくさいのは宣誓書。
公証人に書類を認めてもらう(認証してもらう)には5種類方法がありその方法がまた複雑です。

気持ちが折れそうになります。
でもここまで来たらあと少しです。がんばりましょう。


認証の種類としては面前認証(目撃認証)、面前認証(辞任認証)、代理辞任、謄本認証、宣誓認証があります。


本人ではなく代理人(親)が認証を受けるケースなので、
代理人(親)が「この書類は私が申請した息子の卒業証明書に間違いありません」
と公証人の目の前で宣誓する事により認証を受ける事ができます。
つまり、宣誓認証です。
つまりと言っていますが、深く理解はできていません。言われるがままにお願いしました。


宣誓する際には宣誓書が必要です。これの書き方について公証役場に問い合わせると、
「分かりません。知りません。」
と言われます。


何がわからないのかこっちもわからないので、教えて下さいと言っても
「分かりません。知りません。」
の一点張り。


どうやら提出先(今回であればメキシコ移民局)によって必要な様式、認証が違ってくるため、答えられない決まりのようです。
そうならそうと「〜だから答えられない。」と言ってくれればいいのに…。






宣誓書(DECLARATION)の書き方


公証役場の人が言うように、提出先によって必要な認証、様式が違うのでこれで通用するかしないかは分かりません。
これはあくまで私の作った文章です。
これで本当に有効なのか、事前に提出先に確認してから参考にしてください。



March/12/2016

DECLARATION


I ,     代理人の名前           , the undersigned ,hereby declare that the attached Certificate of Graduation is the true original  issued for my son by the President of ホニャララUniversity on   発行年月日       .
I applied the certificate of graduation of my son and it was issued by the president of university. And I make this solemn declaration conscientiously believing the same to be true and correct.
(私、 代理人の名前 はここに宣誓します。
この卒業証明書はホニャララ大学学長により     発行年月日                  
発行された原本です。
この証明書は私が大学に申請して交付してもらった私の息子の卒業証明書です。
そして、私はこの宣言が真実かつ正確であることを誓います。)

Certificate of Graduation of University(大学卒業証明書)


             Signature                     





この宣誓書で公証役場の公証人にハンコを押してもらって書類を認めてもらえました。
遂に大学の卒業証明書もお墨付き(公的効力)を得ました!
お墨付きという言葉を実感できる作業です。

さて、このお墨付きを得た卒業証明書をアポスティーユしなければいけません。
なんと!お墨付きをさらにお墨付きにしなければいけません。


ここまでくるとだんだん滑稽に思えてきますが、朗報です。


大阪の公証役場ではワンストップサービスという素晴らしいサービスがあり、公証人の認証とアポスティーユを一度に取得できるのです!
ここまで来た人にだけ響く素晴らしいサービス!!
(東京、神奈川でも可能)


その場で同時にアポスティーユもつけてもらいましょう。







これでビザの切り替えに必要な書類は揃いました。あとは安心確実なEMSかDHLといった国際郵便サービスで送ってもらえれば書類集めはおしまいです。



※すべての情報は2016年春のデータです。記事の内容をご参考にしていただければ幸いですが、最終確認は必ずご自身で入念になさってください。
 






さあ、無事にビザは降りるか否か。
現在会社の弁護士に提出後3ヶ月待っています。



2016年6月13日月曜日

メキシコ横断の旅の途中でハマったココナッツジュース

グアナファトからオアハカへ


少し前の話になりますが、2月をまるまる使って、半年近く住んだグアナファトからカンクンへ車で引っ越してきました。
1ヶ月近くかけて、行きたいところにブラブラよりながらのメキシコ横断。
相当楽しかったです。




豊かな自然、絶景、奇景、暖かい人、先進的な人、腐敗した警察、隠れたビーチ、遺跡、サパティスタ、ジャングル、ラカンドン、滝、セノーテ、魚介類。。。。。
メキシコの引き出しの多さに驚かされました。


行程ですが、まず最初にテポストランのPartyを目指しました。グアナファトを後にし、メキシコシティで渋滞に6時間はまり、なんとか最初の目的地であるクエルナバカへ。
10年ぶりに行ったメキシコのTrancePartyは相変わらず眠たい感じでした。残念ながらクオリティは上がらないですね。
でもパーティーの後に行った湧き水のプールは最高でした。




そして、クエルナバカからオアハカへ行く途中では、プエブラの警察にカツアゲされました。
家財道具を全部積んだ状態での引っ越し兼旅行だったので、後部座席にもパンパンに荷物を積んでいました。
それを見た警察に止められ、後部座席に荷物を載せたら違法だなんたらかんたら…。
後から別の警察に聞くと違法でもなんでもなかったようなのですが、メキシコの警察の腐敗を肌で感じました。
そして、グアナファトは本当に人が良い街だったんだなと痛感しました。。。
悪い警察はずーっと悪いことをしてるからか、人相が半端なく悪人面です。
目を合わさないようにするのが一番効果的にトラブルを避けられます。







今回の旅でも、宿はだいたいAirbnbを使ったのですが、オアハカでではウルルン滞在記のような暖かい家族に迎えられ、素敵な時間を過ごせました。



また、オアハカ滞在中には久しぶりに会ったアルテサニアの友人、SativaのSatoちゃんとオアハカのサイケデリックな奇景、イエルベデアグアも見に行きました。






さて、オアハカを出た後、きのこの村サンホセデルパシフィコを通過して辿り着いたのはヌーディストビーチ、シポリテ。
ここがこの旅一番のハイライトでした。


思考回路が止まるような暑さと自由を愛する人々、ちょうどいい強さの波が絶えない開放的な(すっぽんぽんが多い)ビーチ。
暑くなったらその辺で売ってる冷蔵庫で冷されたココナッツジュースを飲み、すっぽんぽんで波に巻かれ、日が暮れると地元で採れた魚介類でご飯を作ってビールを飲む。
世界で起きていることを各地の旅人から教えてもらい、眠くなったら眠る。
時間の感覚が緩まり、流れに乗って過ぎていく日々。
嗚呼、感無量。




シポリテはロブスターも最高に美味かったですね。メキシコに来て、というか日本を離れて一番美味い食事でした。
シポリテのロブスターはカリブ海側のカンクンより安いですよ。
二人が十分満足できるロブスターメインのシーフードグリルが、ビーチ沿いの雰囲気あるレストランで堪能できます。お値段は500ペソそこそこ。
1泊100ペソの宿に泊まってこっそり食べに行きました。








ココフリオ(Coco Furio)


久しぶりに見つけた桃源郷のような場所だったシポリテの生活でハマったのが、ココナッツジュース。こちらではココフリオ(Coco furio)と呼ばれています。
これまでにも東南アジアで飲んだことはあったのですが、青臭い匂いが苦手でどちらかというと嫌いでした。
場所によってココナッツの味も変わるそうなので、タイやインドにも美味しいものもあるのかもしれませんが、私は一度も出会ったことがありませんでした。


シポリテから隣町のマスンテに行く途中の道端で売っているのを見たmiaが、飲んでみたい!というので一つ買ってみました。
セニョーラが冷蔵庫から冷やしたココナッツを取り出し、慣れた手つきで鉈を使ってザクザクココナッツを刻んで穴を開け、その穴に直接ストローを差し込んだ状態で提供してくれます。


両手で抱えなが飲んでみると、想像と違ってとても上品な甘みと香ばしい香り、そして驚いたことに気になっていたあの青臭さが皆無でした。
喉が渇いて何か飲もうとしても、水と酒以外は全て甘いというここメキシコでは貴重な甘くない飲み物!
しかも完全オーガニック!
そして美味い!
こんなに美味しいものだなんて今まで知らなかったよ!


と、一旦ココフリオにはまってからは毎日飲んでました。だいたい15ペソぐらいで売っていて、中には多いものだと5,600mlくらいのココナッツジュースが入ってます。
暑い地域の植物なので体温を下げる効果もあり、灼熱のシポリテにぴったりでした。


後から調べてみるとココナッツを飲む習慣がある地域は東南アジア、太平洋諸島、カリブ沿岸に多く、自分の好きな地域の植物なんだと知りました。
マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれていて、 体液に近い浸透圧のため吸収が早いようです。
発展途上国では生理食塩水の代わりとして点滴として使われることもあるとか。
すごいですね。万能な飲み物です。





飲み頃のココナッツの見つけ方、取り方、飲み方


さて、そんなココナッツを、自分達でも採って飲んでみました。
飲み頃は表面が緑色で、少し茶色のシミができだしている頃が飲み頃のようです。
生えてるとこではそこらじゅうに生えているので、人目がなければ(気にしなければ)木に登ってとるもよし、落ちている実を拾ってくるもよしです。手の届く高さにたわわに実っている場合も多いですね。



本当はメキシコ人が使ってるマチェテ(machete)という鉈でざくざく叩き割って開けるのが楽だと思うのですが、持っていない場合はナイフや包丁で地道に表皮を削っていきましょう。



飲む前には冷蔵庫でしっかり冷やすことをお忘れなく。
冷やす事でグッと美味しくなりますよ!
スタバで売ってるココナッツジュースより全然美味しいです。



こうやって自然のものを自分で採ってきて飲んだり食べたりするのって、何が嬉しいのか考えてみると、お金を介さずに価値を得られるということなんだと思います。
ココナッツは自生している地域だと本当に誰でも簡単に採ってきて飲むことができるので、ぜひ試してみてほいです。