2015年11月4日水曜日

旅や移住を助けてくれる銀行

海外で使っている銀行と海外送金

お金の話です。

私の場合今までの海外旅行では日本円を現金で持って行って現地で両替するというシンプルなものでした。
しかし今回は旅行ではなく引っ越しなので、現金を持っていくわけにはいきません。
毎月の家賃や大学の授業料、車の代金など、大きな金額のお金が必要となることは分かっていました。
海外対応しているキャッシュカードを利用してATMから必要な金額を引き出すにしても1日に引き出せる限度額があり、その都度手数料もかかります。


そういうわけで、頑張って貯めたなけなしのお金、日本円をメキシコペソに効率よく移動させる必要がありました。
また、中南米では珍しくない急な通貨の暴落に対する備えとして、資産を分散させておきたいという思いもありました。

円とペソに分けて資産を保持し、なにかあった時にはインターネットですぐに対応できる状態にしておきたかったのです。


日本では特に理由もなく、いつの間にかUFJを主に使っていましたが、旅や引っ越しと移動が重なる事をきっかけに、状況に合った銀行を選び直し、新しく口座を開設しました。

4月から6月までは東北・北海道、7月はカナダ・アメリカを旅して、その後メキシコという流れだったので、旅の期間にそれぞれの土地で使いやすい銀行、海外送金に適した銀行をその時々に応じて使い分けていました。

ちなみに私は海外送金を今まで一度もしたことがなかったので、最初はあまりの複雑さに驚きました。
正直言って本当に面倒くさいです。
Miaが全て調べてくれて、説明を聞くのですがなかなか全体像が見えませんでした。
資産を移動するのって難しいんですね。

そんなわけで、新たに開設した銀行口座は全部で以下の5つです。

新生銀行
ジャパンネット銀行
楽天銀行
カレンシーオンライン (ニュージーランド)
スコシアバンク (メキシコ)

それぞれ長所短所があり、状況に応じて使い分けました。
各銀行の特徴と選んだ理由、そしてどのような流れで海外送金を行ったかを順を追って説明します。



新生銀行

日本国内の旅行に最適だったのは新生銀行でした。ほとんどすべてのATMが手数料無料で利用できます。田舎のコンビニでもゆうちょでも手数料無料なので気が楽でした。

新生銀行の口座間の振込手数料は無料で、他の銀行への振込手数料も月1回までは無料でした。
ネットバンクに近い感覚ですが実店舗もあります。困った時に相談できるのがいいですね。

プラスマークがあるので海外ATMでも利用可能です。
レートに上乗せされる手数料は4%。まずまずです。

海外送金の際にもお世話になりました。
送金手数料は2000円、円建ての場合は送金額の0.1%の円為替手数料が発生します。
送金限度額は30万円に設定されていますが、変更届けを出すことで上限1000万円までは変更することが可能です。




ジャパンネット銀行

アメリカ・カナダの旅も含めて、メキシコに来てからもかなり重宝しているのがジャパンネット銀行のカードです。
プラスマークが付いている海外のATMならどこでも使えて、レートに上乗せされる手数料は 3.02%。新生銀行より1%近く抑えられています。

デビットカードとして利用できるのも大きな魅力です。
デビット機能が付いていると、クレジットカードと同じように使えます(インターネットでの決済ができる)が、引き落としはその瞬間口座からの引き落としになります。

海外で使ってもその場で残高確認をすればすぐにレートもわかるし、クレジットカードのように何に使ったか分からないまとまった請求が来るという事態も無くなります。
また、残高が無いと引き落とせません。




楽天銀行

日本で保持している円をいざという時に海外送金できることと、インターネット上で操作しやすいという理由で選びました。

楽天銀行にも海外送金のサービスはありますが、メキシコペソは非対応でした。
また、送金手数料は750円と大きく安く表示していますが、実際に送金するとなるとそれ以外になんだかんだと名目がついて費用がかさみ(円送金手数料が3000円、海外中継銀行手数料1000円など)手数料だけで5000円近くもかかります。

さらに送金限度額が1回(1日)100万円まで、なので、それ以上の金額を送金するとなるとその都度この手数料がかかってきます。

facebookの友達に振り込み??もできるようになったらしいですが、怖いですね。
今のところはまだ恩恵に預かっていませんが、将来的に必要になるかもしれません。





カレンシーオンライン (ニュージーランド)

いろいろな方法を検討した結果、海外送金のレートが一番良かったのがカレンシーオンラインです。
ニュージーランドにある銀行で、両替・送金に特化した銀行です。日本人も現地で働いているので電話対応してくれます。
海外送金手数料は通貨によって異なりますが、円の場合100万円以上の利用だと手数料は無料で、両替のレートも日本国内の銀行に比べて随分良いです。
あらかじめレートを指定しておいて、そのレートになったら自動的に両替できるように依頼をすることもできます。いわゆる指値注文ですね。

海外送金で利用しました。
後ほどもう一度噛み砕きますが、まずはカレンシーの口座を作ったらそこに円建てで送金しておき、メキシコペソのレートを見計らって円からペソに両替してもらい、その後メキシコで開設した銀行口座にペソで送金してもらいました。





スコシアバンク(メキシコ)

メキシコでの口座開設はまあどこでも良かったのですが、海外送金に対応してそうなカナダ資本のスコシアアバンクを選びました
メキシコの大手銀行は窓口がいつもものすごく混んでいますが、スコシアバンクはそんなに混んでなかったのも好印象でした。
グアナファトのスコシアバンクには英語を話せる人が2人常駐しています。

必要な書類は、

・パスポート
・レジデンシャルカード(滞在許可書)
・コントラート(住居の契約書)
・公共料金の明細

それ以外に申請の際に必要な情報が

・保証人が2人必要でフルネームと電話番号
・Beneficiario( 遺産相続人) 本人が亡くなった場合口座のお金を渡す人。 

口座には常に1500ペソをキープしておかなければならないそうです。






海外送金をする

さて、必要な銀行の準備が整ったらいよいよ送金です。

しかし、残念な事に最近規約が変わってカレンシーオンラインはメキシコに住んでいる人は利用できなくなりました。

なので、前から利用対象外だったアメリカとメキシコ以外の国、つまり南米・ヨーロッパ・アフリカ・アジア(日本在住者も)などに送金する場合はこの方法で送金できます。



手順は3段階で簡単に言うと、

新生銀行の海外送金サービス、"Goレミット"を使ってカレンシーオンラインに円建てで入金。
                ↓
カレンシーオンラインでレートの良い日を見計らって円からメキシコペソへ両替。
                ↓
カレンシーオンラインから現地メキシコの口座であるスコシアバンクへ送金依頼をしてメキシコペソで送金。



これで送金完了です。
簡単に言うと本当に簡単そうですが、一つ一つの行程にお金を扱う緊張感があるので、大変疲れました。
全部調べて道筋を作ってくれたmiaに感謝です。

ほとんどネット上で数字を入力してクリックすると、メキシコでお金を引き出せるというのは便利ですが不思議です。
また、国を跨ぐために通貨の変動で資産が減ったり増えたりすると、お金の意味について考えさせられました。

海外送金には裏技を含めていろいろな方法がありそうですが、現時点での私たちの選択はこのような流れでした。

海外に出るタイミングや資産の持ち方によってケースバイケースが多いと思いますが、未来に役立ちそうな(というか必要性が高まりそうな)経験・スキルであると感じました。

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