2018年5月12日土曜日

山椒をたっぷり使ったパスタのレシピ 木の芽のジュノベーゼ


山椒の木






香りは記憶と結びつくと言われていますが、私は山椒の香りを嗅ぐと、アゲハ蝶を思い出します。
実家の庭にあった小さな山椒の木に、毎年アゲハ蝶が卵を産みに来ていた記憶と、山椒の香りがつながっているようです。


小さな黄色いたまごがかえって、鳥の糞みたいな幼虫から緑色の幼虫になり、サナギになって蝶になる過程を毎年毎年眺めていたことを覚えています。

自然界のトランスフォームに興奮しつつ、いい匂いのする葉っぱだなあと思っていました。




大人になってからも山椒は割と好きな香りの山菜なのですが、食卓に上がるときといえば、だいたいいつも薬味や香りづけ程度で、調理法に限りがありました。


ある時、miaが思いついた木の芽のジュノベーゼのレシピ。
いつもは薬味止まりの木の芽ですが、ジュノベーゼにすることでメインのお料理としてその香りをしっかりと味わうことができます。
フレッシュな木の芽は苦味・えぐみもなく、本当に美味しいソースになります。
たっぷりと山椒が手に入った時には、ぜひ一度このレシピを試してみてください。




これは山椒の木ではありません











木の芽のジュノベーゼパスタ



材料

  • 山椒の若葉
  • にんにく
  • ナッツ(ピーナッツやクルミやカシューナッツなどお好みで)
  • オリーブオイル
  • じゃがいも
  • トマト
  • パスタ






1.山椒の若葉、にんにく、ナッツ、オリーブオイルをブレンダーにかけてペースト状のソースを作ります。 








2.じゃがいもを角切りにして茹でて、タコは薄切りにしてオリーブオイルで軽くソテーします。
トマトは角切りにしておき、火は通しません。









3.パスタを茹でて、ボールかお鍋で、1と2を和えます。茹で汁を少し加えるといい感じです。




4.できあがり!















ジュノベーゼソースを作るには、かなりの量の木の芽が必要になります。
家の庭に生えているサイズの山椒の木では足りないので、近くの山まで探しに行ってみてはどうでしょう。
自然林や里山では、ほぼほぼ見つけることができます。


見つけやすいコツとしては、山に行く前に近くのホームセンターや道の駅で売られている山椒の苗木をよく見てから行くと、山でも見つけやすくなりますよ。
目を慣らしておくと見つけやすいです。




山椒は、近い距離にまとまって生えていることが多い木です。
1本見つけると、その周りに親の木(もしくは子供の木)を見つけることができます。


木があまり大きくなりすぎていると、肝心の木の芽の香りが薄く少しアクも出てくるので、できれば背の低い木から木の芽を集めることがおすすめです。


木の芽はたくさん必要ですが、1本の木をつんつるてんにしてしまうのは良くないので、何本かの木から少しずつ集めましょう。


葉の真ん中が黄緑色になっていて、小さな白い点(油点)がポツポツと見える葉が一番香りが立つように思います。


香りのオイルが詰まっているのは、油点と呼ばれている半透明の白い点。
木の芽を、パン!と手のひらで叩くと香りが立つのは、油点がはぜて香りが立っているからなんですね。






山椒の香りは独特で、爽やかでスッとするアッパー系ですが、あの香り成分はシトロネラールという柑橘系の成分だそうです。


山椒はミカン科サンショウ属で、ミカンの仲間。
アゲハ蝶が卵を産むのもミカン科の木。
そういえばキンカンの木にもアゲハ蝶は卵を産んでいました。
ミカンと山椒、ずいぶん違う植物に見えますが、アゲハ蝶からすると同じ種類の植物なんでしょう。

柑橘系繋がりで、ゆずの皮を加えても美味しいかもしれませんねえ…。







木の芽のジュノベーゼパスタ、お店で食べるのは難しそうなメニューですが、正直病みつきになるくらい美味しいです。
機会があれば是非一度試して見てください。



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