川の向こうに見える山空海温泉。温泉マークの建物がお風呂。 |
どういう訳か、関西地方には温泉が少ない。
和歌山の方まで足を伸ばせば幾つか良さそうな温泉もあるものの、大阪京都辺りで良い温泉を見つけるのはなかなか難しい。
里帰りも終盤になり、関西での滞在日数も限られていたので温泉については諦めかけていたところ、気になる温泉を発見した。
大阪は能瀬にある山空海温泉という名前の温泉で、Miaの実家の箕面からも近い。
このあたりではかなり珍しい源泉掛け流しの温泉。
日帰り立ち寄りもできるようなので、お義母さんを誘い、バタバタしている合間を縫って3人で行くことになった。
山空海温泉があるのは、箕面から車で小一時間ほどの場所にある能勢の山の中。
位置関係では箕面、亀岡、篠山、三田を結ぶ四角形の中心あたりなので、
GoogleMAPを頼りに、里山ののんびりとした田舎道を走る。
交通量も大分減ってきた頃、目的地のピンが立っている近くまで辿り着いた。
しかし、周りを見渡してみてもそれらしい建物が見つけられない。
川向こうの集落全体が温泉施設になっているようだ。
2回くらい看板の真横を通っていたはずだが、見過ごしてしまっていた。
設置場所がカーブの手前の反対車線なので、認識しにくい場所なのかもしれない。
1回覚えるともう迷うことは無さそう。
川向こうの温泉施設からは、どこか既視感のある独特のオーラが漂っている。
なんか知ってるこの感じ…
なんだっけな?
入り口には券売機があった。
が、すでに壊れていた。
その奥では管理人さんや先客の方がバーベキューをしつつ宴会中。
みなさん、朝だけどもうある程度出来上がっていていい雰囲気。
立ち並ぶプレハブ小屋には畳が敷いてあったり冷蔵庫があったりして興味をそそられる。
ここらへんで既視感の正体に気がついた。
探偵ナイトスクープのミスターナイトスクープ、桂小枝探偵の十八番ネタ、「パラダイス」だ。
初めてなのにどこか知っている気持ちになったのは、ナイトスクープでなんども見ていた雰囲気だったからだ。
なんだか懐かしい気持ちになる。
管理人さんに入湯料700円を支払っていよいよお風呂へ。
駐車場に止まっていた車はバーベキューのお客さんが主だったようで、浴室は先客の方が二人だけだった。
泉質についての成分表は見当たらない。
湯船はぬる湯と熱湯に分かれていて、反対側には水風呂。
ここの源泉は冷泉なので、水風呂が源泉そのままの温度だ。
立ち込める硫黄の匂いを感じて嬉しくなる。
京都や大阪の銭湯でも、ごくまれに温泉を使っている銭湯もあるが、
この硫黄の匂いがする温泉は本当に少なく貴重。
窓の向こうにはさっき道を聞いたおばちゃんの家が見える。
手を振れば気づいてもらえそうだ。
っていうか丸見え。
お湯からは確かに硫黄の匂いがする。
手ですくった感触もトロトロ。
水風呂には飲用にコップも備え付けてあり、飲むこともできる。
飲んでみると、間違いなく硫黄泉の味がした。
ぬる湯の方は32度〜36度。
熱湯は40度〜43度となっていた。
水風呂の源泉が17度〜19度で、3つを順番に入れるのが嬉しい。
貸切状態だったので、好きなように3つの浴槽を使い分け、ゆっくり入浴できた。
ぬる湯がある温泉は長居ができるので好きだ。
ただ、少し気になった点もあった。
蛇口から源泉を出しているタイプなので、流れ込む湯量の総量があまり多くない。
温泉が湧いているのは間違いないのだが、新鮮な湯がざぶざぶと溢れるように湯船に注ぎ込まれているという感じではない。
かけ流してはいるのだが、ぬる湯、熱湯の浴槽のオーバーフロー構造が微妙で、湯が適切に入れ替わっているかどうか、正直少し気になってしまった。
ただ、細かいことを気にし出したらキリがない。
貸切状態で窓を開けて、山の中の川の横で温泉に入れることはとても気持ちいい。
ぬる湯があるといつまでも入っていられるが、1時間ぐらいで切り上げた。
お義母さん大丈夫だったかな…。
お風呂上がりに管理人さんのおじさんと話すと、施設内ではバーベキューもできると教えてくれた。
一人あたり500円(お風呂代は別途必要)で、炭や食材は各自で持ち込み。
ピザ釜もあるので、それでピザを焼いてもいいそう。
プレハブ小屋では素泊まりもできるそうだ。
ちなみに、ナイトスクープのパラダイスの条件はなんとなく決まっている。
・手作りの施設であること
・料金設定が高めであること
・管理が不十分であること
・下ネタがところどころに挟み込まれること
山空海温泉はパラダイス条件をところどころ満たしているが、地元の人が楽しそうに管理人さんとバーベキューをしながら、知らない人同士が楽しそうに過ごしている雰囲気はとてもピースフル。
残念ながら、小枝探偵にはパラダイスとして認定してもらえないだろう。
お義母さんはいろいろ思ったのだろうが、久しぶりに親子水入らずの時間を過ごせて嬉しそうだったので安心した。
木登りをするお客さんをしばらく見てから、管理人さんにお礼を言って温泉を後にした。
なかなか癖のある温泉だった山空海温泉。
でも、癖があるから思い出になることもある。
その後は少し寄り道して、三田牛の焼肉を食べて帰った。
いい1日だった。
山空海温泉
電車やバスを使って行くのは中々厳しいかもしれません。
GoogleMAPを頼りに、里山ののんびりとした田舎道を走る。
交通量も大分減ってきた頃、目的地のピンが立っている近くまで辿り着いた。
しかし、周りを見渡してみてもそれらしい建物が見つけられない。
誰かに聞こうとするも、周りに聞く人もいない。
よくよく探すと、家の軒先で野菜を洗ってるおばちゃんを見つけた。
お「温泉?川の向こうにありますよ。」
おばちゃんが指さした方に目をやると、平屋の屋根に温泉マークが書かれていた。
川向こうの集落全体が温泉施設になっているようだ。
目線を動かして向こう岸へと渡れる橋を探すと、すぐ近くの脇道の入口にちゃんと看板が出ていた。
見過ごした看板 |
2回くらい看板の真横を通っていたはずだが、見過ごしてしまっていた。
設置場所がカーブの手前の反対車線なので、認識しにくい場所なのかもしれない。
1回覚えるともう迷うことは無さそう。
川向こうの温泉施設からは、どこか既視感のある独特のオーラが漂っている。
期待と不安が入り交じる。
なんか知ってるこの感じ…
なんだっけな?
平日の、しかもまだお昼前にも関わらず、既に何台か車が止まっていた。
駐車場にあった手作り感のある立て看板の営業期間を見ると、4月から9月と書かれていた。
営業期間もネットでの情報と少し変わっていたので、開いてるタイミングで安心した。
お義母さんはすでに少し不安そう。
思っていた温泉とは少し違っていたようだ。
東北や北海道には、自然の姿そのままの温泉もあるということを説明して、お義母さんの気分を和らげようと試みる。
設備があれでも、泉質がいい温泉はたくさんあるんですよ。
源泉をかけ流している状態ってお湯がフレッシュでいいですよ。
思っていた温泉とは少し違っていたようだ。
東北や北海道には、自然の姿そのままの温泉もあるということを説明して、お義母さんの気分を和らげようと試みる。
設備があれでも、泉質がいい温泉はたくさんあるんですよ。
源泉をかけ流している状態ってお湯がフレッシュでいいですよ。
というような類いのフォローを入れるも、あまり響かず、
不思議そうな顔をしていた。
不思議そうな顔をしていた。
駐車場から歩く。左に見えるのが教えてくれたおばちゃんの家 |
入り口には券売機があった。
が、すでに壊れていた。
その奥では管理人さんや先客の方がバーベキューをしつつ宴会中。
みなさん、朝だけどもうある程度出来上がっていていい雰囲気。
立ち並ぶプレハブ小屋には畳が敷いてあったり冷蔵庫があったりして興味をそそられる。
ここらへんで既視感の正体に気がついた。
探偵ナイトスクープのミスターナイトスクープ、桂小枝探偵の十八番ネタ、「パラダイス」だ。
初めてなのにどこか知っている気持ちになったのは、ナイトスクープでなんども見ていた雰囲気だったからだ。
なんだか懐かしい気持ちになる。
事務所。ビールや飲み物も売っている。 |
管理人さんに入湯料700円を支払っていよいよお風呂へ。
駐車場に止まっていた車はバーベキューのお客さんが主だったようで、浴室は先客の方が二人だけだった。
泉質についての成分表は見当たらない。
湯船はぬる湯と熱湯に分かれていて、反対側には水風呂。
ここの源泉は冷泉なので、水風呂が源泉そのままの温度だ。
立ち込める硫黄の匂いを感じて嬉しくなる。
京都や大阪の銭湯でも、ごくまれに温泉を使っている銭湯もあるが、
この硫黄の匂いがする温泉は本当に少なく貴重。
窓の向こうにはさっき道を聞いたおばちゃんの家が見える。
手を振れば気づいてもらえそうだ。
っていうか丸見え。
右側がぬる湯、左が熱湯。 |
お湯からは確かに硫黄の匂いがする。
手ですくった感触もトロトロ。
水風呂には飲用にコップも備え付けてあり、飲むこともできる。
飲んでみると、間違いなく硫黄泉の味がした。
ぬる湯の方は32度〜36度。
熱湯は40度〜43度となっていた。
水風呂の源泉が17度〜19度で、3つを順番に入れるのが嬉しい。
貸切状態だったので、好きなように3つの浴槽を使い分け、ゆっくり入浴できた。
ぬる湯がある温泉は長居ができるので好きだ。
ただ、少し気になった点もあった。
蛇口から源泉を出しているタイプなので、流れ込む湯量の総量があまり多くない。
温泉が湧いているのは間違いないのだが、新鮮な湯がざぶざぶと溢れるように湯船に注ぎ込まれているという感じではない。
かけ流してはいるのだが、ぬる湯、熱湯の浴槽のオーバーフロー構造が微妙で、湯が適切に入れ替わっているかどうか、正直少し気になってしまった。
ただ、細かいことを気にし出したらキリがない。
貸切状態で窓を開けて、山の中の川の横で温泉に入れることはとても気持ちいい。
ぬる湯があるといつまでも入っていられるが、1時間ぐらいで切り上げた。
お義母さん大丈夫だったかな…。
木登りを楽しむお客さん |
お風呂上がりに管理人さんのおじさんと話すと、施設内ではバーベキューもできると教えてくれた。
一人あたり500円(お風呂代は別途必要)で、炭や食材は各自で持ち込み。
ピザ釜もあるので、それでピザを焼いてもいいそう。
プレハブ小屋では素泊まりもできるそうだ。
ちなみに、ナイトスクープのパラダイスの条件はなんとなく決まっている。
・手作りの施設であること
・料金設定が高めであること
・管理が不十分であること
・下ネタがところどころに挟み込まれること
山空海温泉はパラダイス条件をところどころ満たしているが、地元の人が楽しそうに管理人さんとバーベキューをしながら、知らない人同士が楽しそうに過ごしている雰囲気はとてもピースフル。
残念ながら、小枝探偵にはパラダイスとして認定してもらえないだろう。
お義母さんはいろいろ思ったのだろうが、久しぶりに親子水入らずの時間を過ごせて嬉しそうだったので安心した。
木登りをするお客さんをしばらく見てから、管理人さんにお礼を言って温泉を後にした。
なかなか癖のある温泉だった山空海温泉。
でも、癖があるから思い出になることもある。
その後は少し寄り道して、三田牛の焼肉を食べて帰った。
いい1日だった。
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