2017年6月29日木曜日

ベリーズのフリーゾーン(Zona Libre)








「ベリーズのZona libreに行かないか?」

 友人のエステバンの家でビールを飲んでると、ふと誘ってくれた。
話を聞くと、メキシコとの国境近くのベリーズ側に非課税のゾーンがあって、そこでは服や靴や電化製品が安価な値段で売られているとか。  



「ガソリンも安いのでそこで大量に買ってメキシコで売って大儲けした人もいたらしい。ブランド品の靴や服も無茶苦茶安くで買えるんだ!本物と全く同じ製法で作られていて、ただ本物じゃないってだけで見た目には本物と同じなんだ!テレビもあるし車の部品もある。なんでもあってなんでも安いんだ!」 


 要は偽物の市で、かつ、税金がかからないため安くでいろいろ買えるらしい。
ちょうど別の友人からもそこの話を聞いていたこともあって、興味があった私たち。
偽物のブランド品には全く興味はなかったが、Zona Libreとベリーズには興味があったので誘いに乗ってみることにした。   








 週末に出発しようという話だったが、金曜の夜になっても音沙汰がないので、流れそうだなーと家でゆっくりしていると、エステバンから電話がかかってきた。


  エ「準備オッケーか?明日は5時に出発するぞ!途中に何度も検問があるからIDは絶対              忘れるなよ。」
け「あ、やっぱり行くんだね。オッケー!じゃあ5時に準備して待ってるね。ところでエ            ステバンは時間通りに動くタイプ?」
エ「俺はPuntoal(時間に正確)だ。でもソニアがなあ…。まあでも、彼女が起きなくて            もとりあえずいったん5時には迎えに来るよ。」
け「オッケー。じゃあ5時に出られるように準備しておくね。」
エ「455分には迎えに行くからな。また明日!455分に。」  


念押しして帰っていったエステバンだったが、結局迎えに来てくれたのは7時。
ベロベロでろれつが回ってないし、まだビールを手に持ってる。
おいおい…。 


 一緒に行くメンバーは、誘ってくれたエステバンとその彼女のソニア、エステバンの後輩っぽいラウル。イダルゴからインターンでカンクンに来ている女子大生のカレンと私たちの計6人と犬1匹。


5人乗りのピックアップトラックに6人がぎゅうぎゅうで乗り込む。エステバンの飲酒運転を心配していたが、結局ラウルが運転してくれた。



  
ぎゅうぎゅうの車内。すぐ寝たエステバン




カンクンを出発して、プラヤデルカルメン、トゥルム、初めて訪れる小さな村々を通過していく。


途中でフルーツを買い食いをしたり、ウトウトしたりしている間に国境近くに到着。
カンクンからZona libreまでは約5時間かかった。




道路脇の果物屋さん


国境には軍人も一応いるが、かなりゆるい雰囲気で緊張感は皆無。
通過するときに課税対象について職員に確認してみた。

・アディダスやプーマ、ナイキなどのスニーカー
・商用目的に大量購入した場合
・一人当たり300ドル以上の買い物


他にもいろいろ言っていたが、意外と課税対象が多い…。
聞いていた話と違ったが、そんなに大量購入する気もなかったのでそんなものかと軽く覚えておくことにした。

一応ゲートをくぐるが、パスポートやIDのチェックは一切なかった。
高速料金の料金所みたいな小さな部屋の中では、3人ぐらいの職員がテレビを見ながらおやつを食べ、談笑していた。
楽そうな職場。


国境を越えると、カジノとガソリンスタンドが出てきた。
その奥に再びゲートが。
どうやらこのゲートの中がフリーゾーン。





フリーゾーンのゲート



敷地内にはハリボテのような味のない店舗が軒を連ねる。
それぞれの店で売られているのはタイヤ、お酒、服、電化製品、カバンなど。
一部トミーヒルフィガーやラコステなどのお店もあるが、ほとんどのお店の商品は遠くから見てもクオリティの低さが伝わってくる。
ここがZona libreか。
はっきり言って微妙。






微妙。




例えばサッカーのユニフォームの値段は50ペソ(約300円)と確かに安い。
しかし一目でわかるほどの偽物っぷり。
元々低かった私たちの購買意欲は車を降りる前には完全に消滅。


買い物には期待していなかった私たちはともかく、とにかく買い物を楽しみにしていたほかの4人。
聞いてた話と違って課税もされそうでこのクオリティ、大丈夫かな…と思って目をやると、みんな鼻息荒く興奮している。
全く購買意欲は衰えていなかったので安心。
3時間後に集合する約束をして、それぞれ思い思いのお店へ旅立っていった。










せっかくここまで来たので一通りお店に入って商品を見てみると、なんとかなりの商品がメイドインチャイナだった。
よく見ると、働いている店員の中にもベリーズ人に混ざってちらほら中国人がいる。
こんなところで働く中国人。
たくましいというか、やはり目の付け所が違う。
おそらく、半数以上のお店のオーナーが中国人だ。
確かに儲かるんだろうけど、このあたりは国境らしく周りに何もない場所で、自分だったらここでビジネスはできない。


 でも彼らはやる。
同じ移住者という視点から見ると、その行動力にはしびれてしまう。




中国製テント 20ドル







中国人のたくましさに思いをはせながら、そのままぶらぶらぶら歩いていると中華料理のお店を発見したのて、休憩がてら店にはいって軽く食事をとることに。
味はメキシコの中華料理より少しはましかな…いや同じくらいかな…少し油が少ないかな…という感じ。
料金はメキシコより高めだ。  






中華料理屋のメニュー







春巻きと焼きそばを食べながら、メキシコの携帯電話(電波が届いていた)でこのあたりのことを調べると、中華食材のお店があることが分かった。
そこなら少しは欲しいものがあるかと期待して、ご飯を食べ終わり、お店を探そうとしたタイミングで豪雨。


雨が収まるのを待って少し探し続けたが、道が冠水して歩くのが大変になってやる気がなくなり、結局見つけられなかった。
後で聞いた話では中国食材店は確かにあるとのこと。
ただし賞味期限を要確認だそうです。



 一応思い出にRayBanと書いてあるサングラスを50ペソ(300ペソ)で買った。   
 時間になって集合場所に向かうが、他の4人はまだ粘っている。  


「次が最後のお店だからね!どうしてもハイヒールが欲しいの!」


  そう言いながら店の奥へ消えていった友達を待っていると、セキュリティをしているベリーズ人が話しかけてきた。
中国人がたくさんいて驚いたことを伝えると、ベリーズではメキシコに比べて外国人の土地取得の手続きが簡単なため、中国人があちこちで土地を買ってビジネスを始めているんだと教えてくれた。




セキュリティをしていたアルフォンソ君。フリーメイソンのネックレスは上司からの贈り物。


そんな話をスペイン語で話してくれたが、地元の人とは知らない言葉で話していた。
クレオール語ってやつだ。    




しばらくして、ようやく他の皆の気が済んだようで、車のもとへ戻ってきた。
私たちがほとんど何も買ってないことを知ると、気の毒そうな顔で見られた。  


いや、いいんだよ。。本当に欲しいもんが無かったから。
興味深い体験ができたのでそれで満足。
もう来ることはないと思うけど。  


後ろ髪引かれながら(私たち以外)車に乗り込み走り出すも、最後の最後に車を止めて、閉店直前のお店に駆け込みカバンを買うラウル。
カバンを売って店のシャッターを閉め、黒塗りの高級車で去っていく中国人。
いい車乗ってました。 




 みんなはたっぷり買い込んでとっても満足そう。
あれを買った、これが安かったと嬉しそうに報告してくれた。


ソニアがエステバンにプレゼントしていた偽物のカルバンクラインの香水の匂いを嗅ぐと、そういえば日本のアウトレットモールができたころは、喜んで買い物に行っていた事を思い出した。


トラックの荷台を荷物でいっぱいにして再びメキシコへ戻る。
国境では荷物をチェックされ、課税対象だと一度言われるが、個人消費だというとすんなり通してくれた。
300ドルまでなら大丈夫という店員もいれば、100ドルまでという店員もいた。
結局カスタムも通してくれたので実際のところどのくらいから課税されるのかは分からなかった。









結局、中国ってやっぱりすごい国だな…と、痛感させられたフリーゾーンだった。








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