2015年8月20日木曜日

地方への移住生活が体験できる、山形・岩手・北海道の移住体験住宅 オススメ3選



私たちは4月から6月にかけて、東北、北海道を”将来住みたい場所を探す”ことをテーマとして旅をしてきました。
しかし、この約3ヶ月の間、ホテル・旅館の利用はたったの2泊だけでした。
友人の家や、友人の実家にお世話になったり、キャンプをしたり…
その中でも興味深い宿泊体験だったのが、各地方自治体の支援制度である”移住体験住宅”でした。


全国には移住者の受け入れに積極的な自治体がたくさんあります。
ある自治体の職員の方は、

「地方自治体では移住者の取り合いですよ。どうすれば来てもらえるのか、頭をひねっています。」
とおっしゃっていました。
この制度は各自治体ごとに工夫されていて、それぞれターゲットを若者、家族、農業従事者などに向けて発信されています。


例えば、
”20年住めば土地建物を無料譲渡”
”体験ツアー参加で5万円キャッシュバック”
”幼稚園完全無料”
などなど、年度ごとに企画は変わっていますがサービスの供給が需要を上回っている状態です。


私たちが今回の旅でお世話になったのは山形県長井市、岩手県九戸群広野町、北海道夕張郡長沼町の3件。
利用期間は自治体によって異なり、1泊から最大1カ月まで利用可能でした。


個人的な目線にはなりますが、それぞれの町の印象や体験住宅の条件をお伝えします。


全て平成27年度の条件で、利用期間はそれぞれ選択可能な利用期間の最長です。




山形県長井市


・利用期間:1週間
・費用:無料
・ウェブサイト:http://furusato-nagai.net/
農業を検討の方にオススメ


長井市は水が良いので、何を作っても料理が数倍美味しくなりました。
おそらく、住民の方たちが街の景観を保とうとする意識が高く、大きな看板広告や高い建物はほとんどありません。


垣根や門のない家も多く(小学校も門はあるけど塀はありませんでした。)、
すれ違う子供たちが皆、向こうから挨拶をしてくれるのが嬉しかったです。


木造の小学校の建物がとても綺麗でした。




木造の長井小学校。登録文化財。






長井の体験住宅。広い。





































長井市の人口は3万人弱。


体験住宅の敷地内にある、泉質抜群の掛け流し温泉「桜湯」に、営業時間中いつでも無料で入ることができる。


新規就農者に対するサポートサイト
http://agrin.jp/







北海道夕張郡長沼町

・利用期間:1カ月
・費用:約3万円
・ウェブサイト:http://www.maoi-net.jp/teijyu/top.htm
・車があれば札幌には通える距離です。
 街で働いて自然の近くに住みたい方にオススメ


夕張郡長沼町は地図で見ると北海道の中心に位置している。
札幌や小樽まで車で1時間ぐらいで行くことができ、車移動の場合だと、道内のアクセスが良い場所です。
人口は約1万人。


体験住宅のすぐ近くにある、図書館の本が大変充実していました。
湧き水に山菜と、京都とは比較にならない自然の豊かさにやられました。
北海道の自然はスケールが一回り大きく、ゆとりがあります。



近くの山で採れた山菜
































岩手県九戸郡洋野町

・利用期間:10日間
・費用:5000円
・ウェブサイト:http://www.town.hirono.iwate.jp/
・大野木工と呼ばれる木工品が盛んで、研修生も募集しています。
 木工職人を検討している方にオススメ



こちらは洋野町までの交通費を、最大で1.5万円まで支給してもらえます。
とても良心的ですね。


NHKの朝ドラ"あまちゃん"の舞台の街の隣町です。人口は1.8万人。


2011年3月11日に起きた東日本大震災。
被害が大きかった東北3県の沿岸部ですが、洋野町は奇跡的に犠牲者が0人だったそうです。
過去の津波の経験から対策を講じられ、日頃から顔の見える地域づくりを目指して、訓練を積み重ねておられたそうです。


洋野町滞在中に地震があった時、揺れがそれほど強くなかったため、私たちは気がつきませんでした。
すると、近くで駐車場で誘導の仕事をされていた方が、

「今地震があったんですよ。津波が来たらあそこに見える高台に、あの道を通って避難してください。津波がある場合は警報がなりますので注意しておいてください」

と冷静に、的確に指示を与えてくださいました。





体験住宅があった場所は内陸で、小一時間ぐらい車を走らせると種差海岸や八戸に行く事ができるという場所。
山の暮らしでした。



私たちは海より山が好きなので、とても気持ちよく過ごせました。
地域の小学校の給食も、地元の野菜をふんだんに使っているそうで、道の駅では新鮮な野菜が豊富に揃っていました。





九戸の北、八戸の朝市で。
せんべい汁、鰊の昆布巻き、うにめし。
それぞれ350円、80円、500円!

























それぞれの街の感じ方は人それぞれ好みだと思います。
なんらかの理由で移住を考えている場合、ホテルや民宿に泊まって下見をする場合と、実際にその場所に住んでみるのとでは、大きく印象も変わるかと思います。


食材、景観、教育環境、人や土地の雰囲気を肌で感じる事のできる機会は、移住を検討している人たちにとっては貴重です。
そんな移住者を待っている街、町もたくさんありそうです。


私たちも、実際幾つかの街に住んでみて、将来住みたい場所を見つけました。
移住を検討している方には、人口の減ってきている地方にまた違った自分の舞台がありますよ。

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