上質かつ良心的な料金。
個性的な泉質、豊かなバリエーション、視覚的にも日本のわびさびを感じられる素晴らしい温泉がいくつもあります。
今回はその中でも私たちが実際に訪れ、感動した温泉をご紹介します。
秋田を旅行する機会は、なにか御縁でも無い限り、そう多くはありません。しかし、日本を車やバイク・自転車で旅している人にとっては、秋田港は北海道への玄関口の一つです。
私たちは知らなかったのですが、車やバイクで本州から北海度に渡るにはフェリーを利用しなくてはいけません。
青函トンネルは電車専用で車は通れないんですね。
沖縄方面とは違い、本州から北海道への航路は青森・秋田・宮城からと、選択肢はたくさんあります。
この春の状況(2015年)では、車を載せて北海道に渡る最安値の航路は秋田港〜苫小牧港でした。
航路の料金は港の使用費用によってそれぞれ設定されているようです。
そういう訳で、私たちにとって秋田県が本州と北海道を繋ぐ場所となりました。
京都に住んでいた私たちにとって秋田県は沖縄やタイよりも遠い感覚だったので、今までなかなか訪れることができませんでした。
しかし実際行ってみると、個性的で素晴らしい温泉や、新鮮な魚介類、日本酒、お米、山菜、鉱物と、自分たちの興味関心がある天然素材が目白押しで想像以上に魅力的な場所でした。
なにより、秋田で出会った方々の人柄がとても良く、現地の貴重な情報をもとに旅のコースを一緒に考えてくださったり、山菜の見つけ方、食べ方を丁寧に教えてもらったりしました。
訛りで全く聞き取れないこともありましたが、通じ合うことはできました。
温泉も食材もキャンプ場も、ハイクオリティなのにローコストな設定が多く最高でした。
そんな秋田の極上おすすめ温泉、全て日帰り入浴可能、源泉掛け流しです。
貝の沢温泉 PH不明
こちらは秋田港から車で30分くらい走ったところにある、太平山の麓の温泉宿です。
源泉が60度近くあるので、一晩湯を寝かして(冷まして)適温で掛け流しを提供しています。
もちろん湯船も毎日清掃されていて、源泉に対してのこだわりも感じられます。
貝の沢温泉のお湯ですが、この辺りでは珍しく、モール泉特有の甘い香りがします。
モール泉とは、植物由来の有機物が含まれている温泉で、美人の湯と冠が付いていることが多く、湯上りの化粧水いらずだと言われているお湯。
特徴的なのはその香りで、一度認識すればもう忘れることはない、芳醇な甘い香りです。
建物自体も昔ながらの日本家屋で、佇まいも味があります。
秋田駅からバスも出ており、湯治プランもかなり魅力的。
太平山のキャンプ場からも程よい距離です。
乳頭温泉郷
鶴の湯
PH 7.1 中性
十和田八幡平国立公園にある桃源郷・乳頭温泉郷は、温泉好きにとって一つの聖地であり夢の場所です。
車だと盛岡から1時間、秋田市から1時間半、田沢湖から20分ぐらいでアクセスすることができます。
私たちは田沢湖でキャンプをして、この地域の温泉を巡りました。
とにかくこの地域は温泉が湧きまくっていて、乳頭温泉郷だけでも10種類以上の源泉が湧いています。
温泉は全部で7つあるのですが、さほど離れていないのに泉質はそれぞれ全く違うのが驚きです。
その中でも、あまりにも趣がありすぎてトリップしてしまうのが鶴の湯。
温泉が発見されたのはなんと約300年前だそうです。
本当に乳頭みたいな形の乳頭山を横目にブナ林を進んでいくと、突然景色が変わり、荘厳な茅葺長屋が現れます。
プラスチックやコンクリートなど、近代を感じさせる素材がほとんど視界に入ってこない空間で、露天風呂では乳白色の湯が地面からぽこぽこと湧いています。
地底からこんなに気持ちのいいお湯が、自然に湧いてくることが不思議でなりません。
景観的には露天(混浴)が最高ですが内湯(2種類の源泉)も素晴らしい泉質です。
これぞ、温泉。
そして、500円。
こちらの宿はランプの宿としても有名で、お部屋の明かりはランプだそうです。
雪とランプと温泉の世界、もうなくなってしまったとか思っていた日本の景観美が現存している喜び。
ここでの宿泊はもうしばらく先、60代、70代のお楽しみにしています。
蟹場温泉 PH 8.3 弱アルカリ性
こちらも乳頭温泉郷。
内湯のある宿舎から50mほど森の奥へ進むと混浴露天風呂があります。
ブナの原生林の中で湯に浸かり、鳥の声や虫の声、川の音を聞きながらぼんやりしていると、”生きててよかった”とか、”自然って偉大だな”とか、なんだか深いことをニュートラルに感じてしまいます。
お湯はもちろん掛け流しているので、流れ出ている部分で寝湯しながら森林浴できます。木の香り、風や川の音、生き物の声、温泉、自分と自然との融合。これは本当に贅沢です。
こちらも510円。
内湯も泉質抜群、Miaは入りまくった温泉の中でも特に印象に残った泉質だったみたいです。
乳頭温泉郷は他にも素晴らしい温泉がたくさんあるので、7件を回れるパスみたいなのも販売されてます。温泉はしごオススメですが、それぞれ効能も強いので湯あたり注意です。
玉川温泉 PH 1.05 強酸性
ここは日本で一番酸性が強いとされている温泉です。
アクセスは夏季(4月下旬〜11月下旬)と冬季(11月下旬〜4月下旬)で異なるので、要確認。
田沢湖から山道を走ること約1時間半ぐらいかかります。
料金は600円。
湯は強酸性。
PH1.05がどれくらい強烈かというのは、胃液と比べると分かりやすいかと思うのですが、胃液はPH2です。
玉川の湯に1円玉を1週間つけておくと溶けて無くなるそうです。
昔は玉川毒水と呼ばれていて、ここの水を田沢湖に流したところ、湖の魚が全滅したという残念すぎる逸話も聞きました。
強い酸性の水蒸気のため、電化製品の持ち込みも控えた方が無難です。
そんな強烈なお湯ですが、効能もとびきり強いようで、西洋医学で治療できなかった病がここで湯治をすることで治ると言われています。
そのため、全国各地から人が集まってきているのですが、目的が目的なので雰囲気も普通の温泉とは違い、周囲の地獄のような景色との相乗効果で最初は落ち込んでしまいました。
また、温泉施設の横にある玉川自然研究路では地面に寝っ転がって天然の岩盤浴が体験できます。
天然記念物に指定されている北投石という鉱物がラジウム、つまり放射線を含有しているため治癒効果が期待できるとされています。
鉱物好きの人がガイガーカウンターを持ってここにくると、おばちゃんたちが「ちょっと!測って測って!」と引く手数多になり、みなさんより高い数値を求めて寝っ転がっているそうです。
天然の岩盤浴を体験した後、いよいよ大浴場へ。
ここでは源泉が強いため、最初は源泉濃度50%の湯から体を慣らします。
その後、100%へ。
個人差はありますがデリケートゾーンがピリピリ痛くて3分と入って入られません。
ぬる湯や50%でしのぎながら、100%の人たちを尊敬だかなんだかわからない気持ちで眺めていました。
総じてまだ自分には早かったな…という印象でしたが、おできが翌日に治ったので、効能はやはりスペシャルかと思います。
いやあ、思い出すとノスタルジックな気持ちになりました。
たった2、3ヶ月前ですが別世界です秋田県。
また必ず行きたいと思います。
しかし実際行ってみると、個性的で素晴らしい温泉や、新鮮な魚介類、日本酒、お米、山菜、鉱物と、自分たちの興味関心がある天然素材が目白押しで想像以上に魅力的な場所でした。
なにより、秋田で出会った方々の人柄がとても良く、現地の貴重な情報をもとに旅のコースを一緒に考えてくださったり、山菜の見つけ方、食べ方を丁寧に教えてもらったりしました。
訛りで全く聞き取れないこともありましたが、通じ合うことはできました。
温泉も食材もキャンプ場も、ハイクオリティなのにローコストな設定が多く最高でした。
そんな秋田の極上おすすめ温泉、全て日帰り入浴可能、源泉掛け流しです。
貝の沢温泉 PH不明
こちらは秋田港から車で30分くらい走ったところにある、太平山の麓の温泉宿です。
源泉が60度近くあるので、一晩湯を寝かして(冷まして)適温で掛け流しを提供しています。
もちろん湯船も毎日清掃されていて、源泉に対してのこだわりも感じられます。
貝の沢温泉のお湯ですが、この辺りでは珍しく、モール泉特有の甘い香りがします。
モール泉とは、植物由来の有機物が含まれている温泉で、美人の湯と冠が付いていることが多く、湯上りの化粧水いらずだと言われているお湯。
特徴的なのはその香りで、一度認識すればもう忘れることはない、芳醇な甘い香りです。
建物自体も昔ながらの日本家屋で、佇まいも味があります。
秋田駅からバスも出ており、湯治プランもかなり魅力的。
太平山のキャンプ場からも程よい距離です。
乳頭温泉郷
鶴の湯
PH 7.1 中性
十和田八幡平国立公園にある桃源郷・乳頭温泉郷は、温泉好きにとって一つの聖地であり夢の場所です。
車だと盛岡から1時間、秋田市から1時間半、田沢湖から20分ぐらいでアクセスすることができます。
私たちは田沢湖でキャンプをして、この地域の温泉を巡りました。
とにかくこの地域は温泉が湧きまくっていて、乳頭温泉郷だけでも10種類以上の源泉が湧いています。
温泉は全部で7つあるのですが、さほど離れていないのに泉質はそれぞれ全く違うのが驚きです。
その中でも、あまりにも趣がありすぎてトリップしてしまうのが鶴の湯。
温泉が発見されたのはなんと約300年前だそうです。
本当に乳頭みたいな形の乳頭山を横目にブナ林を進んでいくと、突然景色が変わり、荘厳な茅葺長屋が現れます。
プラスチックやコンクリートなど、近代を感じさせる素材がほとんど視界に入ってこない空間で、露天風呂では乳白色の湯が地面からぽこぽこと湧いています。
地底からこんなに気持ちのいいお湯が、自然に湧いてくることが不思議でなりません。
内湯 |
景観的には露天(混浴)が最高ですが内湯(2種類の源泉)も素晴らしい泉質です。
これぞ、温泉。
そして、500円。
宿舎ではなく、内湯の建物。 |
こちらの宿はランプの宿としても有名で、お部屋の明かりはランプだそうです。
雪とランプと温泉の世界、もうなくなってしまったとか思っていた日本の景観美が現存している喜び。
ここでの宿泊はもうしばらく先、60代、70代のお楽しみにしています。
蟹場温泉 PH 8.3 弱アルカリ性
こちらも乳頭温泉郷。
内湯のある宿舎から50mほど森の奥へ進むと混浴露天風呂があります。
ブナの原生林の中で湯に浸かり、鳥の声や虫の声、川の音を聞きながらぼんやりしていると、”生きててよかった”とか、”自然って偉大だな”とか、なんだか深いことをニュートラルに感じてしまいます。
お湯はもちろん掛け流しているので、流れ出ている部分で寝湯しながら森林浴できます。木の香り、風や川の音、生き物の声、温泉、自分と自然との融合。これは本当に贅沢です。
こちらも510円。
内湯も泉質抜群、Miaは入りまくった温泉の中でも特に印象に残った泉質だったみたいです。
”がにば”と読むそうです。 |
乳頭温泉郷は他にも素晴らしい温泉がたくさんあるので、7件を回れるパスみたいなのも販売されてます。温泉はしごオススメですが、それぞれ効能も強いので湯あたり注意です。
玉川温泉 PH 1.05 強酸性
ここは日本で一番酸性が強いとされている温泉です。
アクセスは夏季(4月下旬〜11月下旬)と冬季(11月下旬〜4月下旬)で異なるので、要確認。
田沢湖から山道を走ること約1時間半ぐらいかかります。
料金は600円。
湯は強酸性。
PH1.05がどれくらい強烈かというのは、胃液と比べると分かりやすいかと思うのですが、胃液はPH2です。
玉川の湯に1円玉を1週間つけておくと溶けて無くなるそうです。
昔は玉川毒水と呼ばれていて、ここの水を田沢湖に流したところ、湖の魚が全滅したという残念すぎる逸話も聞きました。
強い酸性の水蒸気のため、電化製品の持ち込みも控えた方が無難です。
大噴。日本一の湧出量毎分9000リットル。 |
そんな強烈なお湯ですが、効能もとびきり強いようで、西洋医学で治療できなかった病がここで湯治をすることで治ると言われています。
そのため、全国各地から人が集まってきているのですが、目的が目的なので雰囲気も普通の温泉とは違い、周囲の地獄のような景色との相乗効果で最初は落ち込んでしまいました。
また、温泉施設の横にある玉川自然研究路では地面に寝っ転がって天然の岩盤浴が体験できます。
天然記念物に指定されている北投石という鉱物がラジウム、つまり放射線を含有しているため治癒効果が期待できるとされています。
鉱物好きの人がガイガーカウンターを持ってここにくると、おばちゃんたちが「ちょっと!測って測って!」と引く手数多になり、みなさんより高い数値を求めて寝っ転がっているそうです。
小屋以外の場所でも岩盤浴はできる。 |
小屋の中。硫黄の匂いが強く、不安。 |
天然の岩盤浴を体験した後、いよいよ大浴場へ。
ここでは源泉が強いため、最初は源泉濃度50%の湯から体を慣らします。
その後、100%へ。
個人差はありますがデリケートゾーンがピリピリ痛くて3分と入って入られません。
ぬる湯や50%でしのぎながら、100%の人たちを尊敬だかなんだかわからない気持ちで眺めていました。
総じてまだ自分には早かったな…という印象でしたが、おできが翌日に治ったので、効能はやはりスペシャルかと思います。
いやあ、思い出すとノスタルジックな気持ちになりました。
たった2、3ヶ月前ですが別世界です秋田県。
また必ず行きたいと思います。
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